統合失調症学会とWrap
四国の徳島に行った。統合失調症学会に参加したのだが、新潟から約7時間かかった。遠かった。若い時から旅には慣れているのだが、このところ歳のせいか、長旅は堪えるようになってきた。
写真は、大阪から新潟へ向かう帰りの飛行機の中から撮った。飛行ルートから言えば、岐阜県と長野県の境、飛騨山脈あたりだろうか。4月中旬だから、徳島ではもちろんだが、新潟でさえもう桜の花が咲いている。だが、高山ではまだこんなに雪を抱えている。日本は広い、というよりさまざまだなあ、としみじみ思った。
統合失調症学会で、Wrapのワークショップに参加した。この学会は、圧倒的に医師の参加が多い。薬とカウンセリングの学会、などと私は言っているが、そういう意味では、ちょっとお堅い。
そうした学会に、Wrapが大きく取り上げられた、というのがとても興味深かった。
Wrapは不思議なプログラムだ。SSTのように正式な治療ではない。認知療法というようなエビデンスがあるわけでもなく、私の取り扱い説明書、という言い方もある。でも、このプログラムに参加していると、参加者の一体感というか、不思議な安心感が生まれる。その安心感が気持ちの安定感を生む。元気が出てくる。
Wrapは徐々に医療現場に広まっているようだ。その広がり方をみていると、精神科医療というものの深さと広がりを感じる
(株)中島映像教材出版 代表取締役 中島太一